偶然日記

いまのテーマは愛と適切な距離感♡

明け方ふっと目を覚ましたら、マッサージ用に枕元に置いていたゴルフボールをぎゅっと握りしめていて、ああ、心が休まっていないんだなと思った。

 

 

眠りながら手を伸ばして、握ったんだろうか。

 

ゴルフボールはベッドで仰向けになった体の下に置いて、体重をかける。

凝ったところにつよく押し当てられて、痛きもちよい。

 

朝・職場へ向かう道で、

夜・家へと向かう道で、

それぞれ同じ音楽を聴いている。iphoneで、付属のイヤホンで。毎日。

 

ふしぎなのは朝は雑味のないきれいな音なのに、

夜になるとごちゃごちゃした汚い音になっていること。

また朝が来るときれいな音に戻っているんだ。

 

監視業務、とても眠い。

とても眠いがすることもないので考え事を続ける。

考えごとの中身が、眠気によって支離滅裂になってゆくが眠気によってそんなことにも気が付かず、考えごとを続ける。つづけたまま、、いっしゅん寝落ち。

寝落ちした瞬間ーーその瞬間も、支離滅裂な考えごとは続けられているーー職場のえらいひとがやってきて、瞼を閉じている私にわざと大きい声で、「こんにちは」と声掛けをする。

わたしは瞼を開いて、「こんにちは」と返す。

心臓がばくばく。

なにについて考えていたか、頭から消滅する。

 

 

 

 

原爆ドームは「美しい」か

 

原爆ドームまで歩いて行った。

「美しいよ」と語りかけるつもりだった。

「あなたはチェコの建築家が建てた、モダンで立派な建造物だった。

きのう調べたけど日本で初めてバームクーヘンの製造販売をした場所だったんだね。

あなたがそんなふうに、新しい文化の発信地だったときの姿を、わたしはぼやけた黒白写真でしか知ることができないけれど

その当時だって美しかったんだろうね。それはいわばあなたの少女時代。

ある朝、8時15分、

ひとつの大きな光が落ちて

あなたは壊れ、崩れ、吹き飛ばされ、骨がむき出しになってしまった。

あなたの中にいた人たちは、一人残らず消えてしまった。

でもわたしはあなたと美しいと思ってしまう。

あなたは新しい「意味」を獲得した。

あなたの壊れたところ、そして残ったところ、

まるで神の采配みたいに完璧だ。

チェコの建築家は、その運命をわかっていて、あなたを建てたみたいに思える。

あなたは美しい」

 

わたしはそのように、不遜に不謹慎に、語りかけたかった。

 

コメダ珈琲スマホをいじりながらだらだらと過ごし、

19時過ぎ、原爆ドームへ歩いて行った。

それがほとんど唐突に、目の前に現れたとき、

わたしの喉は締め付けられて痛み、涙が醜くぼろぼろと溢れた。

目が離せなくて、見つめたまま、そばを歩いた。

 

濃紺のぺったりとした夜の風が、開ききった唇に流れ込む。

 

それは尊厳。例えようもない重さ。

「美しく」などなかった。

 

「美しい」とか「醜い」とか、そういう見方を一切はねのける

ただそこに、「原爆ドーム」があった。

「悲しい」とすら思わなかった。

 

「悲しい」と思う人もいるのかもしれない。

3年前に東京から来た友達とあなたを見たとき、

わたしは「美しい」と思った。

コンセプチュアルな現代アートみたいだ、と思った。

 

でもいまは、そんなこと思わない。

月曜の夜だけど観光客はいて、スマホで写真を撮ってゆく。

そのなかに、「美しい」と思う人もいるだろう。

「痛々しい」と思う人も。

「恐い」と思う人も。

「勝利の象徴だ」と思う人もいるかもしれない。

 

 もしかしてひとびとは、あなたにその時々の自分の中の何かを、投影しているのかもしれない。

きのうの夜、わたしはあなたに計り知れない尊厳と重みを感じた。

わたしはあなたを女性だとも感じた。

わたしはあなたの中に、入れたらと一瞬思った。

 

 

 

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(不快に思われた方がいらっしゃるかもしれません。ごめんなさい。アクセス数は限りなく0に近い、ほとんど誰も見ていないブログで、自分のために書いているようなものです。甘えや自己陶酔など含めた内面のことをメモ的に書き残しています。)

自分という「毒母」

「それから、雨宮まみっていう名前がすごく好きです。暖かいのや冷たいのや、しとしとのや激しいのや、明るい日に悲しい日に、いろんな雨が感情みたいにいつもいつまでも、降っている場所。」

 

 

雨宮まみさんのこと 川上未映子

 

 

文章を書こうと思ったのに、頭の中がぐしゃぐしゃしていて、過食気味で体もぐしゃぐしゃしていて、あまりうまく書けない。

 

今日は休みで、勇気を出して社会人サークルにでも参加してみようと思っていたけれど

いろいろと言い訳めいたものをして家の中。午前3時に目覚めて、ずっとネットの、「女叩き」を見ていた。「ま~ん(笑)」みたいなやつ。

中学の頃から、そういったものをずっと見続けてしまう。

書き込んだりしたことはない。もうとっくに痛覚はマヒしていて、だから死んだ気持ちで、延々と見てしまう。スクロールをし続け、とりつかれたように、見続ける。

ひとびとはそんなもの、見なければいいのにという。

担当の精神科医もいう。「そんな書き込みをするのはごく一部の男性です。もっとほかのことに、目を向けてくださいよ」

15歳のときに目にして、忘れられなかったひどいスレッド。

ロリコン社会を批判した女性作家が、ネットの男たちの反感を買い、ひどいことばで容姿を罵られる。

検索してみたらまだでてきた。これだけは、読み返していつでも涙がでてくる。たぶん15歳とかそういうときにはこれをちゃんと「傷つきながら」読むことができていて、その感覚を思い出しているんだと思う。怒りとか悲しみとか、まだそのときにはあった。

 

雨でもないのに家の中で、何時間もそういうのを読み続けて、

そして何故か関係のない父親に当たる。

ひどい、最低な休日だと思う。

 

 

わたしは「わたし」に対して、毒親になっているのではないかとこのあいだ思った。

たとえばわたしに、そしてわたしの子どもに、朝鮮のルーツがあったとして、

そういった人々がネットで酷い言葉で中傷させられていることは紛れもない事実だけれども、

わざわざ、それにいちにちに何度も、何時間も、そういった書き込みを子に見せる親はいるだろうか?それはほとんど、「暴力」ではないだろうか。

こういう差別があると教えることは必要だと思う。

子どもがそういった書き込みを見つけて「これなに?」と聞いてきたら、教えてあげるほうがいいと思う。ネットの世界だけではなくて、外の世界にも「差別」が横たわっているということも、教えたい。そしてそれはぜったいにいけないことだということも。

でも、

わたしはわたしという子どもを、虐めすぎてきた。そう思う。

女という自分の性を、健やかに受け取ることができなくなってしまった。

「勘違いブス」と罵られることにいつもびくびくおどおどして、「いや、わたしに性的価値なんてないんですけど」とか「容姿が残念だってことはわかってますけど」とか無駄に前置きをするようになって、かわいいものに素直に手を伸ばすことができない。

どうせっていつも思ってて、努力を先延ばしにし続ける。いつも怠けてる。無理だって思ってる。

うつくしい絵画を目の前にしても、心の中の4割くらいが暗くなって固まっているから(割合はそのときによって変動するけど)真綿のように吸収できない。

 

なぜわたしはこんなに自分を虐めてきたのだろう。

自分に対して、重い重い鉄板で押し潰すように殴ってきたそんな感覚がある。

その鉄板にびっしりと書き込まれているのは過度に性的で下品で暴力的な言葉たち。

インパクトがあり、ショッキングだから一瞬目の前がまっしろになって気が付いたら目の前に鉄板が落ちてる。これで殴られたんだ。でも痛みはない。ただ見えないだけで、内部から壊れていってる。いつのまにか息ができなくなってる。わたしの内側に、わたしの首をぎゅーっと締めるひとがいる。

 

なぜわたしという母親は、こんなにもわたしを、痛めつけるのだろう。

なぜだろう。なぜ。

薄皮を一枚ずつめくって、耳を近づけてみるとわずかになにか聞こえてくる。

声だ。小さな声がする。 

 

 

「もう外にでることはやめたよ、お母さん。

だって外はものすごい悪意が満ちていて、怖いところだから。

だってわたしは、価値のない「女」だから。

やめたよ、お母さん。」

 

その言葉を聞いて安堵している、自分という「毒母」。

 

 

6時間30分の頭の中。

「決して、自分ではない誰かになろうとしないこと。

自分の像を歪めてまで、ほしい愛があることはわかります。知っています。けれど、私はそんなつらい道を、誰にも選んでほしくありません。

そして、もし愛を失ったとしても、それは決してあなたの選んだ服やメイクが間違っていたからではないし、ましてやあなたが美しくなかったからではないということを、覚えておいてほしいのです。」

雨宮まみ著『女の子よ銃を取れ』

 

 

まいにち6時間30分、美術館で座ってぼうっと考えている。

監視の仕事を始めたんです。(厳密には監視員さんは別にいて、わたしは作品解説員。作品についての質問に答えたり、お客さんたちにナビツアーしたり。まあでもそんなことするのは月に数回で、基本監視業務)

いくらお客さんが来ないからって本を読んだりスマホいじったり居眠りするのはもちろんoutだから(まあうっかりちょろっと寝ちゃうことあるけど……)

ただただ考えごと。

(最初の頃、あんまり暇なので日本国憲法の前文のアンチョコをしのばせて、お客さんがいないときとかこっそり読んで憶えようとしたこともあったが一日で挫折)

ただただ考えごと。

考えごとをするのに、美術館の高い天井と、しずかな空気と変なアートと、閉館のアナウンスは、なかなかよい助っ人になってくれる。

 

6時間30分の頭の中。

 

 

◎決まった時間に「閉館」になる建物が好きだ。夜が来て目を閉じるみたいで。

原爆ドームはほんとうに、残しておいてよかった。「傷ついた」ってことをたいせつに、尊厳をもって保存するというスタイル。それは「心の傷」についても同じことが言えるのかもしれない。

◎自分よ、あなたは自分に対して、「毒母」になっていたのではないか?

◎ネットのなかの「女叩き」を必要以上に目で追ってしまうのはなぜだろう?

◎「ネットの「女叩き」ひどいのです」と男性たちに言うと、みなさんそれについては目にしたことはあっても、「そんなの一部の男がやってることだよ」「もっとほかのことに目を向けなよ」という反応。なぜ一瞬でも「あれはひどいよね」とこちらに寄り添ってくれないのか。

◎とあるネットナンパ師の男性の結果報告ブログ、レイプに盗撮、未成年との性行為をがんがん匂わせかなりどうかしてるが(まあ匂わせるどころかタイトルが「泥酔レイプ!」」だったりする……)それよりまったく筆者の人物像がでてこない文章が不気味。筆者の人物像どころか、一切の「男」が排除されている。美女のエロい写真は毎回でてくるのに、男にはモザイクかかってる。いやーでも会ってみたらどういう人なんだろう。どれくらい、ずれちゃってるんだろう。

◎会って話を、聞いてみたいよ。

◎ねえ岸政彦さん、あなたならどうしますか(『断片的なものの社会学』を読んでから、筆者である岸さんに心の中でいろいろと呼びかけている)

◎ゲーム実況者のレトルトさん、かわいい。きょう帰ったら実況動画見よ。

◎きょうこそは、ブログ書こう……。

◎きょうこそは、コレクション展の勉強しよう……。

 

 でもいちばん考えているのは、

◎わたしが世界一うつくしくて世界一知能が高くて、だれよりも話術にたけていたら……

 

ってこと。

この妄想楽しいし止まらないけれど、我に返る度、現実の自分との落差にショックを受けるし、自分自身に対しても「いまのままじゃダメ!」って烙印を押すようで、なかなかエネルギー削り取ってく。

べつにいまの自分だって、意見を述べてもいいし、好きなひとに近づいてもいいし、うつくしいドレスを着たっていい。甘いお菓子のことを、「スイーツ」って呼んでいい。

いいんだよ。

 

ハンバーガーに復讐する【バカゲー実況】 - YouTube

 

レトルトさんは、この動画をきっかけにはまったよ。等身大の兄さんっぷりがすごく好きです。飽きやすいわたしなのに、もう半年以上好きです。あはは。

しまった。あしたは美味しいのり弁作ろうだなんて、陽気になっていた。
ちくわの磯辺揚げも付けて。



よく考えたら、わたし、好きな人に冷たくされたばかりだし、友達もいないし、孤独なのだった。


のり弁をつくっても、行くところはないし。ひとりだ。
みじめだみじめだ。
好きになった人はいつも振り向いてくれない。
みじめだってことわすれてた。
好きになった人のことも、わすれてた。もうほとんど、どうでもいい。
自殺のモチベーションあげなきゃ。


ごはん主義

名刺入力、無事終わる。
ぜんぶで170枚くらい、あったんじゃないかな。
おつかれさま。
わたしがいないとき、先輩が40枚ほどやってくれてたのも、ありがたかった。

18時過ぎ。おわってふらふら、噂に聞いてずっと気になってたサンドイッチ屋さんを目指し歩く。閉まってた。
それから目指したカレー屋も、閉まってた。
ふらふらふらふら、歩き続けて、
「めし屋」とかかれた淡く光る看板をみつける。思わず吸い寄せられる。
びちゃびちゃと、不潔なところだった。

残したけどもなんかお腹は満ちてしまって、でも満足できなくて、ヒカリエの高級なパン屋さんで甘いパンを買って食べる。
カロリーオーバーである。
広くて清潔で、ほどほどにほっといてくれて、素朴な味のお店が好きだなあ。

と、なるとやっぱり、コメダ珈琲に、なってしまうのよね……