明け方ふっと目を覚ましたら、マッサージ用に枕元に置いていたゴルフボールをぎゅっと握りしめていて、ああ、心が休まっていないんだなと思った。
眠りながら手を伸ばして、握ったんだろうか。
ゴルフボールはベッドで仰向けになった体の下に置いて、体重をかける。
凝ったところにつよく押し当てられて、痛きもちよい。
朝・職場へ向かう道で、
夜・家へと向かう道で、
それぞれ同じ音楽を聴いている。iphoneで、付属のイヤホンで。毎日。
ふしぎなのは朝は雑味のないきれいな音なのに、
夜になるとごちゃごちゃした汚い音になっていること。
また朝が来るときれいな音に戻っているんだ。
監視業務、とても眠い。
とても眠いがすることもないので考え事を続ける。
考えごとの中身が、眠気によって支離滅裂になってゆくが眠気によってそんなことにも気が付かず、考えごとを続ける。つづけたまま、、いっしゅん寝落ち。
寝落ちした瞬間ーーその瞬間も、支離滅裂な考えごとは続けられているーー職場のえらいひとがやってきて、瞼を閉じている私にわざと大きい声で、「こんにちは」と声掛けをする。
わたしは瞼を開いて、「こんにちは」と返す。
心臓がばくばく。
なにについて考えていたか、頭から消滅する。