偶然日記

いまのテーマは愛と適切な距離感♡

蝶不器用

小学校の頃の家庭科のナップザックは途中でこっそり家に持ち帰って母に縫ってもらったし、

中学のときの家庭科は既成のマフラーを提出した。(タグを取り忘れていたことに返却されてから気づいたが、先生もあきらめていたのかとくに何も言われなかった)

手先が超絶不器用だからあたしには手芸はぜったい無理だ、

ってずっと思っていたがこのあいだ母に教えてもらいながらなんとか手縫いでハーブピローを作れた。

ボタン付けもできた。

怖くない人に、静かで安心の環境で、ゆっくり教えてもらえたら、

むずかしいけど出来るんだ。

そう自信がついた出来事だった。(わたしは発達障害なのだがこの出来事にヒントがある気がした)

 

んで、きのうからこの本を読んでつくりたくてたまらなくなってしまった。 

 

まとまらない人 坂口恭平が語る坂口恭平

まとまらない人 坂口恭平が語る坂口恭平

 

 

 

物欲との付き合い方について書いたページが最高だ。

みんなつくりたいんだ、と坂口恭平はいう。

I want to make であって I want  to haveじゃない。

ほしいものはつくってしまえばいい。

ウィンドウショッピングして、すげえほしいもの見つけたら、舐めるように観察して、家に帰ってそれつくる。

手首から先の運動をするんだ。

それで鬱も消える。

 

読んでたらなにかいますぐ作りたくて、うずうずしてたまらなくなって、

吉本ばななのブログで読んでからずっと作りたかった

「タコ飯を土鍋で炊いてたっぷりのオリーブオイルとにんにくでガーリックライスにする」

ってやつを作ってみた。

自慢じゃないがわたしは料理も苦手だ。

 

でもけっこう美味しくできた。

 

 

坂口恭平は「躁鬱病」のひとで、わたしもその診断をされた時期があるので

鬱が消える生き方についてみっちりと書いたこの本に引き付けられる。

読んでいると子どものようにまっすぐでナルシストな語り口に

こっちまで「自分最高!何でもできる!」と躁転してしまいそうになる(てか、なった)

 

ボタン付けさえままならないわたしだけど

つくってみたいと思った。

たとえば真夜中に空想するあんなワンピースを作ってみたい。

あたまの中みたいにお花畑なワンピースをつくってみたい。

 

「超不器用 手芸」

と検索しようとしたら

 

「蝶不器用 手芸」

となってしまい、

 

不器用な蝶ってなんだろう。

うつくしい容姿のせいでお高くとまっていると誤解されてしまう恋愛に不器用な蝶だろうか?

不器用過ぎてさなぎからうまく脱皮できずにいる蝶だろうか?

 

そんな不器用なちょうちょ、ワンピースに刺繍してみたい。