夜ふとんの中で目を閉じていると、不安になってくる。
「脳の中でいきなり、知らない人の叫び声がしたらどうしよう」という不安だ。
けっこうこの不安はリアルで、いまにも「しそう」で怖いのだ。
でもさいきんはこの不安も、「しそう」な気配も来なくなっていた。おかげですぅっと眠れる。
きょう夜中の2時過ぎに目を覚ました。
夢の中で私はホラー映画かなにを見ていた。見ているうちに、その世界に入っていたような気もする。
とつぜんだった。そのホラーの中で、
知らない男が大絶叫した(耳をつんざくほどの、とはこのことか)。
わたしはその突然の大声に、ぶるっとなって目を覚ました。
怖かった。
目を開けると
部屋はさっきの夢みたいに真っ暗だった。
眠たいのだけど、このまま眠ると夢の続きを見てしまいそうなので、
電気をつけて、明るいまま眠りなおした。
朝が来て、思った。
怖かったけど、だいじょうぶだった。
あの声が来てしまうまでの布団の中での「しそうな気配」の方が、わたしには負担だった。
それがしてしまえば、いっしゅんは怖いけど、目を覚ますけど、朝も来るしだいじょうぶだ。
きっと今回のこの夢は、あの声は、
もっと多くの意味が含まれているのだろうけれど、
今日読んだ河合隼雄の本に、
「夢は噛み砕くよりしゃぶっていたほうがいい」とあったので、
しばらくしゃぶっていようと思います。