病院からの帰り道、
バスの一番前のひとり席に座っていると
突如、バスの声が聞こえた。
ホ・オポノポノを始めてから、ぬいぐるみや植物、服など
人ならざる者の声が聞こえることは度々あったが
バスの声は初めて聴いた。
バスは言った。
「夕暮れの光を浴びて走るの、好きなの」
17:31分、夜の雲に夕暮れが消える少し前だった。
オレンジの夕焼けを浴びて走るの、たしかに良いね。良いだろうねぇ。
わたしは訊いてみた。
「名前は何て言うの?」
バスは言った。
「バス美よ」
「バスによって名前は違うの?」
「違うわ。秀彦っていうのもいるわよ」
秀彦にもいつか会ってみたいな、すでに会っているだろうか?と思った。
「バス美、ありがとう。わたしもバスに乗っているの、好き」
と心の中で返事をし、降りる。
(この日記はバス美の許可を得て書きました)