「男だか女だかわからない髪型にしてください」
って美容師さんに言って、
美容師さんも戸惑ってたけど
ばっさりベリーショートにしてもらった。
二日前ものすごい怒っていた。
ネットで知ったひどい女性差別に怒っていた。
もう見かけであれこれ言うなって思った。
女の身体ってだけで、お前の思う女って牢獄に押し込めんな。
いいかげんにしろ!!!
美容師さんはすごくカットの上手い男の人だけど、
出来上がった髪型はわたしはあんまり気に入らなくて、でも「わぁ〜いいかんじ」って笑顔を残して帰った。
美容師の腕とは関係なく、ベリーショートの場合、髪質や頭の形によって似合う/似合わないがわかれてしまうようだ。
わたしの髪はバッサリ切ると「浮き上がってくる」タイプで、ベリーショートは似合いにくいらしい。
「でも切ってみないとどっちのタイプがわからない」ということだから、
はあ、難儀です。
なんか家に帰って、
こんな髪型で、セックスとかできるだろうか?男の人に欲情されるだろうか?
わたしのぽっちゃりした身体とミスマッチなベリーショート。
鏡をみては頭をくしゃくしゃにして、不安になった。
伸びるまで相当時間がかかる。
なんか希望が見えなくて、そんなことで死にたいと思った。
「女」として見られることにものすごい抵抗があったのに。「男か女かわからない髪型にしてくれ」って言ったのに、男に欲望されるか悩むなんてどうかしてる。
でもベリーショートの女の人の写真をみていつもうっとりするのは、
その髪型の奥に見える「生っぽい」感じというか、苦悩とか喜びとかいろいろ経験した純粋さみたいなの、それがくっきり浮かび上がるように見えて好きなんだ。
わたしはいつもワンピースを着てる。好きだから。
でも
「女」という固定概念にとらわれずに、
わたしを見てほしい。そこにいる人間を、心の中でけっこう頑張ってる「わたし」を、見てほしかった。
KRさんのホ・オポノポノの本を読んでいたら、
KRさんも女性ということで、男性たちから誤解を受けることがあったという記述があった。
「わたしの中にもともとあった「自分は女だから相手はわたしを信じないのだ」という記憶が、相手の中に不安を映し出していたのです。(中略)自分が体験している立場からくるブロック(記憶)が、相手を惑わせているだけなのです」
とあった。
「女だか男だかわからない髪型」にして欲しかったその気持ち、
「わかってほしい」という思い、
男性たちへの怒り、
女性の現在まで続く抑圧の歴史、
気に入らない髪型、
欲情されるかの不安、
そういったもの、
見せてくれてありがとう。クリーニングの機会を与えてくれてありがとう。
一緒にクリーニングしていこうかウニヒピリ。
時々呼び出してはこんなこと言ってごめんね。いつも目をかけてあげられなかった。
許してね。
ほんとうに、愛しています。
そうやってクリーニング初めていこう。
さっきまで見てた夢もクリーニングしよう。
いまこの瞬間、も、クリーニング。
それをしよう。