愛だけしかない王国があるとしたら。
その王国は花と歌とdanceと笑い声で満ち溢れている、だろうか?
なんとなく少し、ちがうような。
愛だけしかない王国があるとしたら、
そこはすごく靜かなところ。
歌はあってもかすかな鼻歌。
すれちがうとき、心の中でアイラブユーと言う。
愛についてはよくわからないのだが、
さっきお風呂あがり、不安な気持ちが強くて、脱衣所でうずくまっていて、
でも、
「愛から生きてみよう」と気持ちを切り替えてみた。
愛ってそんなふうに、瞬間的にスイッチを入れられるかもしれない。
怖れとか、不安とか、許せない記憶とか、
いろいろ浮かんでくるけれど、
そこから愛を選択することもできる。
だれかに贈り物をしたり、優しくするということともすこし違う。
いまの自分、いまの気分にスポットライトを当ててみる。
そうして自分を一瞬でも「しん」とさせてみる。
そこから始まることが愛。そこから動き出すこと、あるいはじっとしていることが、愛。
なんて、わかったようなことを言ってみる。
アイラブユー、わたし。
アイラブユー、読んでくれたあなた。
アイラブユー、ここにはいないだれか。
アイラブユー。