2018-03-11 ■ 詩メモ 「取ってしまいましょう 取っちゃえば大丈夫すぐ治ります そういうものなのかそういうものなのだろう 看護師が薄いカーテンを引いて 治療台に横たわるわたしの太ももにピンセットが 触れたと思った瞬間にはもう終わっていた あっけなく 摘まれ引き離されたわたしのからだの 小さないちぶぶんを 帰る前にせめて見ておけばよかった 絆創膏がズレたのなんか気にしないで」 『午後の突起』川口晴美